2010年2月 8日

ユーロ問題、社会現象に注意しよう

先週社会現象に注意しようという趣旨で、一時のトヨタ本の氾濫が売りシグナルであったと申し上げた。

今週に入ってにわかに市場を騒がせているのはユーロの問題である。

NYタイムズの1面に今日はユーロの話が出ている。CNBCテレビではPIGS(ポルトガル、アイルランド、ギリシャ、スペイン)なる略語まで登場して、ユーロの問題を報じている。アメリカの株が下がるのはユーロの所為であるとの論調が多い。

株安、ユーロ安であるが、結局のところ昨年7月以降米国株もユーロも息継ぎもせず上昇してきたので、相場のエネルギー切れで修正局面に入ったということである。

その材料にギリシャの問題が使われている。それはそれで大事な問題であるが、そんなことはもともとユーロができたときに十分想像できたことであり、拙著でも何度も指摘してきている。政治と経済のいいとこ取りをしようというのがユーロである。(経済は統合し、政治は独立)。そんなことは基本的に不可能なのである。本当の政治統合に行きつかないと矛盾はなくならない。

しかしそんな事を言っているとこの問題は1020年という時間を要する大問題で、1020年ユーロが売られ続けるというバカな話になりかねない。したがって、この種の構造問題は所詮忘れられるはずである。なぜならば相場は循環であるから、10年も一方方向に行くことはないのである。あまり構造問題が注目されすぎるのも一種の社会現象でトヨタ本と同じくユーロ買い・ドル売り、あるいは株買いのシグナルであろう。どの程度この問題が盛り上がるか興味津々である。

 


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2010年2月 1日

愚者の黄金

この週末日経出版の"愚者の黄金"を読んだ。

世紀の金融技術の革新が大暴走した経緯を克明に記したレポートで、大変面白かった。

 

そういえばこの2007年あたりからいろんな事件があったが、あまりにもたくさん事件があったので、忘れてしまっていることもあった。

集団で暴走する世の中はだれにも止められない。所詮行きつくところまでいかないと、方向の逆転はないという教訓を教えてくれている。途中で理性をもって流れを阻止することは誰にもできない。人間の英知には限りがあるということか。

特に相場の世界はそうである。いったん暴走に入ると、一緒に暴走しないといけない。かといってどこか適当なところでこの暴走から降りなければ身の破滅になる。

一緒に暴走し、どこかで降りる。これが要点である。暴走していると、社会現象が一方的に偏ってくる。その時が下りるポイントであろう。トヨタ本の氾濫などはその例で、トヨタ売りのシグナルである。

社会現象に注意しよう。


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2010年1月 8日

寒い冬熱い株式市場

クリスマス以降の2週間ほどでNY は、摂氏零度以上になったのがおそらく数時間ほどしかないのではないか。

例年に比べて、年のせいもあるが、大分寒いように感じられる。NYにも出店しているユニクロで買ったヒートテックの下着を着て頑張っているが、出かけるのがおっくうになるのはしょうがない。

もっとも寒いから石油の値段が上がる、あるいは冬物が売れるということで景気にはそれほど悪いことではないらしい。株もステディーに上昇している。CNBCなどを見ると、去年の今頃顔色がなかった連中が大きい顔をして、3月から今日までの大幅上昇は当然みたいな顔をして解説しているのが気に食わない。3月のころの解説をビデオで再生したいと思う。

そういうことを言われないために、筆者は昨年2月に出した"2019年までの黄金の投資戦略"で今日の株高を予想しておいた。自慢するわけではないが、いい線を行った予測であった。

どうもCNBCに出る連中がだんだんもう心配はないと思いだし始めているのが気になる。

この人たちはどうせみんな近視眼でしか市場を見ていないので、どうせアメリカの株が上がっても長い目で見れば大した上がり方はしないということは考えていない。上がった、上がったの合唱で大局観が零である。この程度のメディアしか持たない株式市場は哀れである。だから株はやる気がしないというのが私の本値である。くだらないファンダメンタルズの解説をつけては20-30%の上げ下げを論じるのは退屈である。

そのうちにこのテレビに出てる連中が総強気になってくるだろう。その時はファンダメンタルズではなく社会現象で相場天井のシグナルが出るだろう。だんだん態度が大きくなってきたCNBC解説者が少し気になり始めた。


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2009年12月15日

雇用統計サプライズ効果は限定的?

ISM(Institute of Supply Management )という団体が米国にある。米国の製造業を網羅する団体であり、その組織の発表する数字は経済指標としてマーケットに重大な影響を与えることがある。過去10回のリセッションが底打ちするときは必ずISMの加盟企業の雇用が2カ月連続で増えるという現象があった。底打ちの前触れとでもいえようか。

10月、11月とISMの雇用は増えている、2カ月連続である。これをして米国の失業が底を打って雇用の増加に転じるというのが過去の例である。確かに124日発表の雇用統計は大幅な状況の改善を示唆している。これで失業は底打ちし、米国経済が順調な拡大に入れるかどうか。

問題は米国経済の中に占める製造業の割合が大幅に減少していることである。製造業が底打ちしても経済全体が底打ちしてくれるかどうか。私見では、まだ駄目なのではないかと考えている。今回の雇用統計ショックもせいぜい2週間程度のインパクトしかないだろう。まだ大きな流れが変わるのには少し時期が早いとみる。


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2009年12月 2日

マンハッタンの住宅事情

米国の住宅市場の価格を示す指標に、ケース・シラーの数字がよくつかわれる。

あのなかでNY 地区とあるのは、New Jersey、 Connecticut州も含めた、NY通勤圏の指標である。NY地区は他のめちゃくちゃなバブルをやった地区に比べると住宅の落ち込みはましである。NYでもマンハッタンは別物である。

11月中旬に読んだNY タイムズによるとマンハッタンでは、買い手によるビディング・ワー(bidding war -複数の買い手が争って買値を上げる)が起こっていると報じている。

具体的な例は、アッパー・ウェスト(小生の住んでいるエリア)のone bed room (日本の2LDK )のアパート(ちなみに我が家はthree bed rooms )を昨年リーマンショックの日にマーケットに699千ドルで売りに出した人がいる。当然最悪のタイミングでマーケットに出たので買い手はいない。売値を649千ドルに下げたが、買値は585千ドルで3人ほど買いたい人がいた。7カ月マーケットに出したが売れないので今年6月にいったんマーケットでの売りをひっこめた。

 

8月の終わりごろになると別のブローカーが645千ドルでオファーを出したらどうかと言ってきたので、マーケットに出したところ、複数の買い手が興味を示し、その中の一人は650千ドルで買うということになった。

昨年のリーマン前のプライスよりは悪いが、ことマンハッタンについては、相場がほとんど下がっていない。ここへきて、待ちかねた買い手が買いに入ってきたということらしい。さらにドルが下がったこともあり外国人が現金で買いたいというのが多い。

もちろんこれは、このままドンドン相場が上がるということではないが、希少性の高いマンハッタンのアパートは下値が堅いということになろうか。

 

米国の不動産市況もさまざまである。

 


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2009年11月13日

金相場について

金相場は1025ドルで底打ちして次の目標である115070ドルあたりへの驀進が始まったようである。日柄は多分111720日のところでの天井ではないかとみる。1160ドルだとその後の計算がきれいにいくのでベストである。

 

そのタイミングで目先天井を付けると、ちょうど2006106日の底値560ドルからの162週目に当たる。

 

そこで相場はいったん急落するのではないかと考えている。例えば817日の930ドルの安値からの118日目に当たる1213日辺りが押し目買いのベストのタイミングかとみているがはたしてどうか。


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2009年9月15日

「若林栄四特別講演会IN大阪」満員御礼

10/10の若林栄四大阪講演会はお陰様で満席となりました。これにて受講受付を終了させていただきます。皆様ありがとうございました。


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2009年9月 3日

若林栄四大阪特別講演会のお知らせ

来たる10月10日(土)大阪第一ホテルにて午後2:00より「若林栄四特別講演会in大阪」を開催します。リーマンショックからちょうど1年、今後の世界経済、為替相場、株式相場を中心に若林栄四がお話します。

詳細はワカバヤシ エフエックス アソシエイツのホームページをご覧ください。

http://www.wakafxinfo.com/


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2009年7月 5日

インフレあるいはデフレ

米国は独立記念日でお休みである。フィッツジェラルドの”great gatsby"の舞台であるロングアイランドのHamptonsに休暇できている。NYの金持ちの避暑地として有名な土地柄で、それこそ豪邸に次ぐ豪邸の連続ですばらしい。われわれは、娘家族と一緒に、うちを借りているが、1週間4千ドルのうちである。10分ほど歩くと、こじんまりしたビーチがあり、子供遊ばせるのに最適である。遠浅の浜で、40メートルほど海に入っても、大人の腰までの深さしかない。それでもライフガードがいるので安心である。

今年の独立記念日では、恒例の花火の打ち上げを取りやめるところが続出しているらしい。町や村の税収が落ちて、花火をカットせざるをえなくなったらしい。

花火ぐらいはいいが、カリフォルニア州は悲惨で、ほとんど破産に瀕している。

1980年代から始まった小さい政府の流れで、加州では、上院、下院それぞれの3分の2を取らないと増税できない法律を通してしまった。したがって不況になった時に一気に財政赤字が膨らみ、日常の行政サービスができなくなりつつある。

減税、減税できた、レーガン以降の共和党の政治が間違っていたということを毎日思い知らされる、今日この頃である。

オバマは大きい政府のチャンピオンである。とりあえず、小さい政府運動が行き詰ったのだから、大きい政府、巨額の財政赤字、は時代の必然であろう。時代の必然であるから、、これには神の祝福があるはずで、財政赤字巨額を背景とした、政府破たんの危機などは訪れないことは確かだろう。ただ一瞬危機が来たように人をだますことはあるかもしれない。

あくまでも今の危機はデフレの危機であり、インフレの危機ではないことを銘記すべきである。


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2009年6月15日

切れるカンフル剤

しばらくご無沙汰いたしました。

世の中は世界株式相場の回復ですっかり、楽観的になりつつあります。

本当のところはどうでしょうか。今年の初めに本を出しましたが、今年は株が上がるのではないかとその中でも予測しました。悲観が行き過ぎている状態であったからです。今はどうかというと、悲観の行き過ぎはだいぶ減りましたが、まだみんなが楽観的になっていないので、上昇の余地はあると見ています。

為替はどうかというと、株とは無関係になりつつあります。日本株は、為替が円高になってもたいして下がらなくなっています。しかし、いよいよ昨年12月17日の安値87円13銭からの6か月の日柄になり、大きなサイクルボトムを見に行くタイミングに入りつつあります。その時日本株は、円高を無視できるのかどうか見ものです。

そもそも行き過ぎた悲観論が巻き戻しているだけで、本来、世界経済が力強く上昇するのは難しいでしょう。各国政府が大幅な景気対策を実施したので、それなりに景気に良い影響を与えているのですが、景気対策で持ち上がるような世界景気でもないでしょう。来年には景気対策の効果も薄れ、追加対策を打たなければならなくなるでしょう。その時、たとえば米国でどういうことが起きるか、というと、議会の猛烈な反対でしょう。

議会の反対で景気対策を打てないと、景気は急降下します。何せ、カンフル剤が切れてしまうのですから。

今年は大丈夫だけど来年は駄目でしょう。

 


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